映画「高津川」、島根を愛する気持ちがあふれる。錦織監督の思いが日本人に問いかける。

映画

映画「高津川」を観に行った。

島根の懐かしい景色が映し出されて、子どもの頃におじいちゃんやおばあちゃんたちと過ごした日を思い出した。

この映画、お母さんにお薦めです。

映画「高津川」あらすじ

島根県を流れるダムがない一級河川、高津川を舞台に、錦織良成監督がオリジナル脚本で製作。清流を守り、そこで暮らす人々の日常の営みを美しい映像で描きます。

学(甲本雅裕)や同級生の陽子(戸田菜穂)らは、母校の小学校が閉校になるという知らせを受け、全国にいる卒業生を集めて最後の運動会を盛大に開こうと計画。当日を迎え、学たちが見つけたものとは。

〈感想〉卒業生が集まるシーンに感極まる

おじいちゃん、おばあちゃんに会いに、夏休みや冬休みになると早くから島根に行っていた。

幼いころの記憶が後押しするからだろうけれど、映画「高津川」でスクリーンに映し出される何でもない風景で、胸を打たれてしまった。

段々畑が広がる田舎道を軽トラックが走る。

そこにゆったりと流れる高津川。

時間の過ぎ方が違うのではないかと感じてしまう。

つまり、のどかだ。

のどかが満ちあふれた場所が抱える問題は深刻だ。

・高齢化

・若者の流出

・過疎化

かなり深刻なはずなのに、のどかさが和らげてしまう。

後に受け流す。

田舎らしい。

映画「高津川」は、親子の話であり、田舎の話であり、仲間の話だ。

ネタバレになってしまうけど、甲本雅裕さん演じる学が卒業した地元の小学校が、通う子どもが少なくなったため、廃校になることが決まり、最後の運動会を迎える。

小学校の運動会は、学校だけのイベントではなく、地域みんなのお祭りだ。だからこそ、最後の運動会は、全国にいる卒業生たちに声をかけて盛大に開こうと企画する。

準備に明け暮れ、当日を迎えると、小学校にたっくさんの卒業生たちが集まってくる。

はっきり言って、こんなの現実だったらあり得ない。

きっと、そういう流れなのかと決めにかかっていたら、驚きの展開、うれしすぎる結末に、ただただ涙があふれてしまった。

この映画を観る人に夢見ることを忘れないで欲しいという錦織監督からのメッセージに思えた。

みんなの力を結集すれば、きっとうまくいく。

ONE TEAMだ。

映画では、学の息子は、高校卒業後も地元に残り、家業を継ぐことで、光が差したように錯覚するが、現実は何も解決していない。

自分が生まれた場所、

自分が育った場所、

自分が暮らした場所を日本人らしく愛おしく想い続け、大切にする。

それを子どもたちにつなぐのは、使命だね。

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